日本クリスチャン・アシュラム連盟(日本アシュラム)公式サイト

高知アシュラム

高知アシュラムの40年

高知クリスチャンセンター 牧師 福江 義史

 1963年に、日本基督教団今治教会に赴任した榎本保郎先生は早速、み言葉に聴き、祈りの生活を訓練する「今治アシュラム」を始められました。 

 高知でもこの集会は素晴らしいと噂を聞いた各教会に属する信徒の方々が出席をするようになり、感動覚めやらぬ者たちが、高知でもアシュラムを始めようという気運となったのです。

 そこで、1975年に嶺北教会の瀬林喜多郎兄が初代実行委員長に選出され、榎本先生のご指導で第1回目が開催されたのです。

 榎本先生は第3回目までご奉仕され、その後、間もなくロスアンジェルスの病院で客死されました。その後も田中恒夫先生、後宮俊夫先生、小宮山林也先生、酒井晴雄先生などの恵まれたご指導で第17回まで辿って来たのです。

 瀬林兄は近江八幡のアシュラム本部で奉仕ということで高知を離れられ、その後、徳永安雄兄や太田正信先生が実行委員長をされて、毎年、夏頃に持たれて来たのです。初期の頃は参加者がほぼ百名に届こうかという位に盛大なものでした。

 その後、第18回目より、奉仕者は地元の牧師で担当することになり、中心的な奉仕者は高知西福音教会の久保内政春先生、後免キリストの集会、斉藤裕司先生、それに私、福江義史が充満の時を持ち回りで開催して来ました。

 参加人数も随分と少なくなりましたが、それでも、毎年休むこと無く2014年7月の開催で40年間、継続されて来ました。

 太田先生は岡山県に赴任され、徳永兄も高齢で施設に入所した後、近年召されましたことで、私が委員長に選ばれ長年その任にあたって来ました。また現在の実行委員長斉藤裕司先生も長年責任を持ってくださいました。

 また忘れてはならない人物に林恵先生がいます。先生は高知無教会の指導者をされ、また、一時期、単立加茂教会の責任も負っておられました。榎本先生とは同志社大学神学部の同窓生であり、無二の親友でした。

 お互いに子供ができたら、お互いの名前を付けようとまで約束され、その通りにされたのです。現在、近江八幡のアシュラム本部の主幹牧師、榎本恵先生のお名前はその約束の実現です。林先生のご子息も保郎と名付けられて、現在、大阪で牧師をされています。

 現在の実行委員は福江義史、斉藤裕司、久保内宣世、田村隆明、藤本良吉、片岡康輔、柳健二、井口大輔、川田美代恵で、6つの教会に所属する者たちで事務的な運営をしています。

 アシュラムは超教派の運動で、そこでは神学的な議論や批判、裁きはありません。ただひたすら聖書のみ言葉に聴く訓練と祈りの生活を目指すものです。

 それぞれにキリスト信仰のあり方があり、目標とすべき方向性も違うでしょう。しかし、聖書を読み、祈りの生活を習慣化して、証が立ち、伝道できるクリスチャンになることにおいては同じです。特に日本のような、いまだに福音宣教の実を結んでいない国で信仰を守り、伝道するには一人ひとりのクリスチャンが霊的に整えられなければならないと考えています。

 高知アシュラムが日本伝道の一翼を少しでも担うことができれば、この運動に関わって来た者の一人として、何よりの喜びです。

 私たちはまず回りの人々に福音を届けたいのです。それから、各地に出て行って、世界の果てまでこの福音を携えて行きます。